事務員ブログ

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弁護士が言うことを聞いてくれないと思う方へ

平素より大変お世話になっております。

三重県四日市市の大洋総合法律事務所の事務員Hです。

弁護士に依頼するのは、自分の言い分を通してもらうためだ!とお考えの方は一定数いらっしゃるようにお聞きしています。

弁護士との上手な付き合い方として、法律相談に行ってみたけど弁護士が自分の方が不利だと言って、言うことを聞いてくれない!とお感じになった方へ、事務員が考えることをお話ししてみたいと思います。

よろしければどうぞお付き合いください!

弁護士は自分の言い分を通すためのアイテム?

自分でどうにかできるなら、弁護士に初めから相談しない!不利なのはわかっている、そこを何とかしてほしい、そうお考えになるのはごもっともです。なんとか不利なものを有利にする道は残っていないか、何か法律があるんじゃかないか、そう考えたくなるの気持ちになってしまうこともあるかもしれません。

法律のルールというのは、「なんとなくこんな感じかな」「常識的にはこんな感じになるのかな」というイメージは皆さん、それぞれお持ちですが、いざ問題が発生してみて初めてどういう「法律」になっているのか、教えてもらって初めて正確に知る、ということになるケースが多いものです。

私も生まれてからずっとこの日本という国に住んでいるのに、事務員として働き始めて初めて知った「法律」や「ルール」も多くあります。

その日本のルールである『法律』を熟知しているのが弁護士です。

だから、弁護士に任せれば、黒いものも白と言える、何か抜け道のような「法律」を知っているのではないか?と期待されるご相談者様もいらっしゃるのだと思います。

しかし、普通に考えていただければわかることではありますが、都合よく不利なものを有利にかえる「法律」はまずない上、弁護士には、黒を白にすることはできません

弁護士曰く、「法律」のルールの問題よりも、実際に「何があったのか」という「事実」が大事といつも言っています。

事実がどうであったかをまず判断し、それに法律を適用すると、どうなるのか、を考えていく作業が弁護士の仕事だと言っています。

ここで大きな問題になるのが「事実」自体に争いがあるケースです。

ほとんどのケースが、この問題である、と弁護士は言っています。つまり、「法律」がどうのこうのと言う前の、何が「事実」なのか、で揉めるようです。

もともと黒いものは、黒い、白いものは白い、ただ、双方、自分は「白」、相手が「黒」と言っているケースが争いになっていると言っています。

つまり、白か黒か判定する前提になる「事実」の認識が180度違うことが原因のようです。

例えば、交差点の交通事故で、出会い頭に交通事故が起きた場合、双方が、自分の対面信号が青だった、相手方が赤だった、と言うような場合です。ドライブレコーダーや目撃者がいればよいのですが、そうでない場合、「信号色が何色であったか」という「事実」の認識が180度違う状態になります。身近で分かりやすい例だと思います。

裁判をする場合、どちらが白(青信号)なのか、黒(赤信号)なのかに関する証拠を提出して、基本的には常識に基づいて判断してもらうことになります。

ほとんどのケースで「黒い」ものは「黒いまま」、「白い」ものは、やはり「白い」になるみたいです。

つまり、固い証拠(例えば、相手が青信号であることの証拠)があれば、弁護士に依頼をしても、何も変わらないケースはあり、そういった場合、ご相談者に来ていただいても、やはりあなたが不利、という説明しかできないケースがあるようです。

ただ、現実には、証拠がない中で、お互いに180度違うことを言っている事例もあり、そういったケースでは、①どこまで証拠を細かく探していくか、②裁判所の尋問手続の出来、この2つが結論を左右すると言っていました。

弁護士によって差が出ることが結構ある、らしいです。

次に、「事実」に争いがなく、「法律」の解釈のレベルで争う事例も、例としては少ないようですが、あるようです。弁護士が裁判所に提出する書面(準備書面とか主張書面といいます)を事務員として、誤字脱字のチェックのため、毎日のように読んでいますが、時たま、過去の裁判例や最高裁判例や法律の文献の引用があり、法律の「解釈」について書かれていることもあります。

まとめると、弁護士に相談したら、何もかも解決すると考えているとするなら、残念ながらそれは難しいと思います。

弁護士は、ご自身の言い分・意見を通すための「アイテム」ではなく、ご自身の言い分が、法律的にみて、どうなのか、仮に裁判所に持っていったときに、通用するのか、を判定してもらうために相談する、と言ったスタンスがよいのかなと思います。

本当に依頼者のことを考えた時に、何がベストかを考える

投資の用語に、『損切り』という言葉があります。

買ったものをそのまま持ち続けていると、どんどん損害が拡大する可能性がある時に、一時的に損失は出るけど勇気を持って撤退する時に使う言葉です。

悔しい!自分が損するなんて許せない!

そう言った想いで、頑なに自分の主張を通したいと思うのはみなさん一緒ですが、弁護士が法的な観点から見て、このまま進んでしまうと損失が大きくなってしまうという場合というのは存在するようです。

損失を減らせる見込みや、慰謝料をとれる見込みがない場合にでも、もちろん、弁護士に依頼すれば依頼者の代理として活動するというサービスを受けていることになりますので、弁護士費用はかかってきます

損失というのは、『お金』だけではありません。

時間、気力、体力・・・揉め事というのは、その間なかなか気持ちが休まることがなく、本業であるお仕事に支障が出てしまう方や、精神的にまいってしまう方もいらっしゃいます。

人生は一度しかありません。

本当にそれに時間をかける価値があるのかどうか、考え直してほしい!と思う案件も、ご相談をお受けする中であるようです。

ご相談者様の中には、自分の言い分が通らなかった!と気分を害される方がいらっしゃるのも事実です。

しかし、法律の専門家として、できないことをできると言って、損失が膨らむことを勧められません。

当事務所では、初回相談の際に、これは撤退したほうがご相談者様のためだ!と思った際には、しっかりとそれをお伝えしております。

違う弁護士に相談するのも一つの方法

当事務所としては、「難しい」「ここで退くことがいいのではないか」(つまり撤退するということ)とアドバイスさせてもらったケースであったとしても、弁護士によっては、「それに寄り添って一緒に対応しよう!」と考えてくれる弁護士もいると思います。

そのご相談者様にとって譲れないものがあって、たとえ損失が大きくなったとしても、自分の意見を相手に伝えるということを目的とするなど、自分が前に進むために思いっきりやり切りたい場合などもあるかもしれません。

また、弁護士によっては違う法律を用いて、解釈の仕方を変えて、違う道筋を見つけてくれることもあるかもしれません。

ですから、他の違う弁護士に相談するというのも一つの方法です。

ご相談はお気軽にお越しください

この事務員ブログでも何度か書かせていただいております通り、当事務所は初回のご相談で見通しをお話しさせていただいています

このまま進めた場合にどうなることが考えられるのか、金銭的な期待値、かかる時間、今後やらなければならないことなどを踏まえて、ご相談者様にとって1番良いと考えられるお話をさせていただいております。

そのため、悩んでいるお時間がなくなり、すっきりしたとのお声を多く頂戴しております。

当事務所は、顧問先がありますので、基本的に全てのご相談は有料相談でお受けしております。

実質無料相談は、保険の弁護士特約をご利用いただいている場合に、保険会社がご相談者様に代わってお支払いしていただいている場合のみとなります。

有料相談のメリットは、営業につなげるための相談ではないので、本当にご相談者様のためを思ったお話ができるところだと考えております。

法律相談は、ご予約にて承っておりますので、どうぞお気軽にご連絡くださいませ。

ご相談のご予約は、お電話のほかに、お問い合わせフォーム、公式LINEからも受け付けております。

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こちらも是非ご参考いただけましたら幸いです。

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