人間同士の争いはみんな同じだということ
平素より大変お世話になっております。
三重県四日市市の大洋総合法律事務所の事務員Hです。
時事の話題ですが、ここ最近、ロシア・ウクライナをめぐる情勢と、日々当事務所に持ちこまれる相談事というのは、根本は同じなのだなぁと感じるのです。
雑多な話題ではありますが、どうぞ読み物としてご覧いただけましたら幸いです。
争いごとが起きる理由の根本は、立場の違いである
ウクライナが当初の予想より抗戦しているとのことで、すぐに決着がつかないということは、流れる血や涙も多くなっているのではないかと、勝手ながら心が痛くなります。
実際問題としては、ロシアとウクライナが現在対立している理由というのは、メディアを通じてさまざまな解説を目にしたり耳にしますが、本当の原因やキッカケというのは、分かりません。
もともと因縁があった、過去にこういった出来事があった、現在の政治家の問題である、何が本当かは分かりませんし、複合的なのかもしれません。
しかし、一つ言えるのは、それぞれが立っている立場が違うということです。
『一つの同じ出来事を見た時』に、片方はそれが望ましいことであったり、もう片方はそれが許し難いことであったりするということです。
『ウクライナが欧州の仲間入りをすること』でウクライナの人は幸せになれると考えたのかもしれませんが、ロシアにとっては脅威に感じる死活問題だったのかもしれません。
立場が違えば正義が違う
立場が違えば同じ出来事でも受け取るものが違う、そうなれば、それぞれが自分達の利害を少しでも自分達に有利な様にしたいと考えて争うのも、当然かもしれませんね。
当事務所に持ち込まれるご相談についても、やはり同じです。
ご相談者様から相談されるお話については、ご相談者様にとってみれば権利を侵害されたと思うことであったり、被害を受けたと思うことであったりですが、では、相手がどう思っているかと言うと、同じ様に自分は権利侵害されを酷い目にあっている、相手が言うことを聞いてくれないから困っている、そんなふうに思っていたりするようです。
同じものを見て、同じ状況を観察していても、それぞれの立場から、『自分が正しいと信じること』つまり正義をふりかざして、自分はそうせざるを得なかったからこうしたのだと言うのです。
それぞれの立場の正義がぶつかった時に、本当の解決とはなんなのか?
それぞれが自分達を有利にするために主張して、折れなかった場合にどうなるかというと、現在のロシアとウクライナの様に、実力行使で戦争になったりしていますね。
本来は話し合いで解決したいところではありますが、お互いに自分達の正義を譲れない上に、絶対に言うことを聞かなければならない圧倒的な存在もないので、そうなってしまうのではないかと思います。
日本での争いの場合、お互いの正義がぶつかった場合というのは、裁判所があります。
裁判所で決まったことは従わなければならないという、絶対的な存在があるので、それぞれの正義がぶつかった際には裁判所を利用することで解決することができます。
ただし、裁判で決まったことが絶対に正しいのかというと、そこは難しいところではあります。
なぜかというと、裁判官も人間であり、真実が何かということも裁判の際に出された資料や尋問からしか知ることができないからです。裁判所は、本当のことは何だったのかといった「真実の認定」をするの場所ではなく、裁判で提出された証拠からうかがえる「事実の認定」をする場に過ぎない、と弁護士はいつも言っております。
片方が自分の言い分を通すという正義のために嘘をついていることもあります。
そして、『正しい』というのも、立場によって変わってくるので、裁判で言われた『正しさ』がそれぞれにとって絶対に正しいわけではないというのも、難しいところです。
例えば、『やられたんだからやり返す』これを正しいと思っている人が、『やられてもやり返さずに悔しい思いは飲み込みんで、時間が解決してくれるのを待ちなさい、そのうち忘れる、君の人生に与えられた試練だ』と言われたら、納得するかどうかはその人次第になるということです。
裁判は法律というルールに従って行うため、その法律自体が現状とマッチしていないことだってあります。
また、自分が一人勝ちするのが本当に良いかというと、相手にも譲る部分が必要な時もあります。
自分側の正義が認められた時というのは、相手にとっては自分の正義が否定された状態になっているということなので、将来的にそれがいいのかという点も考えた方が良いケースもあるのです。
例えば、自分の正義では、裁判で養育費を認めてもらった上に、もと配偶者にも子どもを会わせたくない!という場合、自分の正義ばかり押し付けていては紛争が長期化したりと、必ずしも良い結果にならないこともあります。
当事務所では、ご依頼者様の意見や希望も聞きますが、「ところで、相手方はなんて言っているの?」「相手は何を求めているの?」など、相手方のことも、初回相談の際に、かなり詳しく聞かせてもらい、事案の見通し考えています。
ご相談はお早めがお勧めです
社会問題の話と言うと、とても大ごとですが、人の集まったものが国となりますし、対立からの争いというのは同じなのではないでしょうか。
争いごとは火種が小さなうちの方が解決するのも簡単ですし、費用も時間も少なくて済みます。
問題が大きくなる前に、どうぞお早めにご相談頂くことをお勧めさせて頂きたいと思います。
当事務所の初回法律相談は、全て有料で承っております。
もちろん、無理に契約を薦めることは一切致しておりません。
ご相談だけで見通しがたち、気持ちが落ち着かれる方も多くいらっしゃいます。
ご相談のご予約は、お電話のほかに、お問い合わせフォーム、公式LINEからも受け付けております。
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