弁護士事務所目線:自分がこだわっているものが、本当に譲れないものなのか
いつもお世話になっております。
三重県四日市市の大洋総合法律事務所の事務員Hです。
法律事務所に相談するとき、ご相談者様は、とても追い詰められた気持ちでご連絡をくださる方がとても多いです。
私たち事務員が、ご予約のお電話を頂いた際に、簡単に事情や状況をお伺いさせて頂くのですが、中には『もう少しシンプルに、柔軟にお考えいただくとスムーズに解決できそうなのになぁ』と思うことがあります。
もちろん、 ご相談いただく方の数だけ複雑な事情はあるのは当然ですが、それでも、この気持ちが落ち着かない状況を少しでも良い状態で早期に解決したいと思う方の、ご参考になればと思い、書いてみたいと思います。
お互いがお互いに、欲しい状態が違うから『争い』になっている
誰しも、喧嘩したくて喧嘩する訳ではないのだと思います。
法律事務所で垣間見る争いごとには、その事案ごとに様々な事情があります。
『正しい』という価値観も、人によって違ったりします。
例えば、
人によっては、『目上の人や親の言う事を聞くのは当然だ!』という考え方をお持ちの方もいるでしょうし、『たとえ親子でも、成人したら子どもには子どもの人生がある』と考える人もいます。
『親の介護をしたんだから、そのぶん遺産は多めに貰いたい』という考え方をお持ちの方もいるでしょうし、『介護はしなくても遺産は貰って当然の権利だ』と考える人もいます。
弁護士としては、依頼者の方の一番の味方となるのですが、何でもかんでもYESと答えて伴走するわけではありません。
こちらの言い分もあるし、相手の言い分もある中で、少しでもこちらの言い分を通すために、法的な観点から様々な準備をするとともに、依頼者の方にとって、本当に良い解決の方法は何だろうかと一緒に考えていくのも、大事な仕事であると考えています。
100%自分の思い通りになる可能性は、ほとんどない
仮に自分が100%正しかったとして、そうであれば、自分の思った通りに相手が動いてくれるでしょうか?
そう言ったケースも中にはあります。
ですが、相手には相手の事情や、相手の信じている『正しいこと』があり、自分が例えば裁判で勝ったとしても、そこで終わりにしてくれず、2nd、3rd ラウンドにもつれ込む・・そして時間と訴訟費用がまたかかってくる・・なんてこともあります。
または、相手が悪いのだから、一括で全てを支払わせようとしても、相手の支払い能力として分割を余儀なくされたり、踏み倒されることだってあるかもしれません。
せっかく全てを相手が飲んで、思い通りの提案を手に入れても、気持ちは落ち込んだままかもしれません。
今の気持ちだけでなく、先のことまで考えていますか??
例えば、兄弟間で、実家の相続で『実家の土地建物』を取り合いになったとしましょう。
長男は実家から離れた他県に、次男は実家からそこそこ近い近隣の市町村に、それぞれ既に家を買って家族と住んでいる状態だと仮定します。
自分が長男として家を継いでいくのだし、昔からこの家は、長男のものとされていたのだから、長男である私が全てを相続するのが正しいことである!
そう考えて、兄弟で大喧嘩して、最終的にある程度のお金を払いながらも、実家の土地建物を長男が手に入れた時、こんなことは起こりませんでしょうか?
実家の土地建物は手に入ったけど、今は住む予定がない。
でも、固定資産税を支払わなければならないし、空き家でも手入れもしなければならないし、人に貸そうとしても様々な手間暇はかかるし、割に合わない可能性もある。
または、その家があることで負担が増えて、どこかへ移住しようと思っても、重荷となって動けないことだってあります。
自分の思う通りになっても、いいことばかりではありません。
『ただ自分のものにしたい!』のその気持ちだけででなく、さまざまな責任や、負担や、のちほど発生する様々な問題に対する予測もしておいた方が良いことだってあります。
見通しに併せて、弁護士の視点から今後どのような可能性が考えられるのかお伝えします
人の気持ちというのは、とても大事なものであると、私たちも常々思っています。
何かをしたい、がんばりたい!そうやって努力ができるのも、気持ち・モチベーションがあるからこそです。
大洋総合法律事務所では、その気持ちに寄り添いながらも、法律的な観点や、さまざまな解決事例を見てきた経験からの観点で、どうしても気持ちが優先になり、視野がいつもより狭くなっているご相談者様に、よりよい解決策はないのかと、提案できるようでありたいと考えております。
初回相談は全て有料で受けておりますので、無理な契約や勧誘は一切しておりません。
初回相談で見通しをお伝えしていますので、相談だけで気持ちが楽になったとおっしゃるご相談者様も多くいらっしゃいます。
ご相談のご予約は、お電話のほかに、お問い合わせフォーム、公式LINEからも受け付けております。
お問い合わせフォームは、こちらです➡https://taiyo-law.com/inquiry/
公式LINEは、こちらです➡https://page.line.me/179zhlcf?openQrModal=true
お気軽にご相談ください。